サンサンコーナー
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不動産のお話し No.3
前回、不動産はどんどん劣化していくというお話をしました。
人間の寿命はどんどん延びて、今や平均寿命は男性で80才、女性では88才です。これが健康寿命(健康年齢)となりますと71.4才となり9才程下がりますが、この健康年齢こそが物を正常に使用できる年齢という事になると思います。
今私達日本人は大多数が木造住宅に住んでいます。この住宅の実耐用年数は20年~30年と言われています。これを単純に人間の寿命と比較してみますと、ひとりの人間が一生の内で2軒か3軒の家を所有していかねばならないという事になるのです。せめて人間ひとりの一生を網羅できるような、耐用年数80年以上の住宅というものの追求こそが今求められているのではないかと思います。大家族制が崩壊した現代においては、やはり100年住宅というものがこれから求め続けられるのではないかと思います。
その100年を保ち、住み続けられる街、環境が整った地域づくりこそが私達不動産業界が提案していかねばならない事だと思います。
今日本の地域が100年持つのか?住まいが100年持つのか?自然環境としての環境、人工的な環境として100年維持できるのか、維持できるような地域づくりこそが喫緊の問題ではないかと思います。
今の街づくり、都市計画は本当にデタラメで、もっと計画的な街づくりが必要と思われるのに、全く地元に住む人が意識していないというか気付いていない状況です。その必要性が全く意識されていません。100年後の小松地区が目指すものは一体何なのでしょう。今私達小松市民は100年後の小松をどうイメージしているのでしょう。成り行き任せにしてやるのも一つの進む方向かもしれませんが、小松のような零細都市は差別化してひとつ目標を設定し、集中した街づくりをする事こそが必要なのではないかと思います。
小松市には大きな梯川が流れ、木場潟という湖があります。私達人間は水というものに郷愁を感じ、近寄っていく性行があるようです。この水の流れを都市計画に取り入れ、小松市民の生活スタイルに取り入れる事が大切ではないかと思います。今木場潟周辺を歩く市民の多いこと、これは小松市民を健康にし、元気な小松市民をつくっていくと思われます。この事から梯川周辺を散策する習慣をつくるような梯川整備こそが都市計画に盛り込まれるべきだと思います。
今私達小松人は歩く習慣、車離れの習慣を身に付け、「歩く街小松」を都市計画の中に盛り込み、健康な市民づくりこそが未来の都市計画に必要ではないかと思います。
今の少子高齢化社会において、元気な老人、健康な市民づくりこそが今一番街づくりに求められるのではないかと思います。
歩く街、自転車で走り回る街づくりをしましょう。
不動産 遊民
都市 研究家 調 亮