サンサンコーナー
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北欧との街並みの差
令和5年8月24日から9月4日の12日間、久しぶりに海外旅行に行ってきました。コロナ禍以来の海外で、行き先は北欧4ヶ国、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークです。北欧は日本の猛暑に比べて涼しく、6~17度ぐらいの気温で、湿気が少なく過ごし易さは抜群で、12日間は、移動の2日を除くと実質10日間の旅でした。4ヶ国とも人口が日本より少なく、スウェーデンで、約1,000万人で、首都に100万人程が集中しているようです。
ヘルシンキの空港に降り立つと、日本の町並みのようにコセコセ、ガサガサしていなくて、実に落ち着いた良い街並みでした。最初は、人口が少なくて広々とした敷地がそう感じさせるのかと思ったのですが、旅をするうちに政策の大きな違いに気付きました。それは、幹線道路が広すぎないことです。
また、交差点が十字路ではなく、ほとんどが信号機のないラウンドアバウトのため、信号待ちせずに、ノンストップで通行できることです。
北欧4ヶ国すべてが同じで、車の流れがスムーズで、バスも早く目的地に着けたようです。交差点の交通信号機は設備投資が非常にかかり、1交差点につき1千万円以上と言われます。そのうえ、ランニングコストの、修繕費、電気料(1年間に全国で120億円のデーターがあり)が必要です。ラウンドアバウトを設置するには、敷地が多く必要です。日本の交差点のように敷地があまり広くないところは、信号機設置の方が最初は良いように思われますが、ランニングコストは比較にならない程です。将来人口が少なくなった時のランニングコストは誰が負担するのだろうと心配になります。
そのうえ、車が停止、発進することにより、排気ガスが通常運転よりはるかに多くなるため、環境には非常に悪いです。排気ガス規制で車の改善も不可欠ですが、交通網の整備も必要だと思います。また、信号待ちの時間がかかります。我々は国内では慣れてしまい気にしていないようですが、私はイライラして、ストレスが溜まります。そのうえ信号機がローテーション化されて、交通渋滞が少しでも緩和されると良いのですが、そこまで至っていないのが現状です。交通事故が起こるたび、地元の陳情により警察庁交通局が許認可している状況です。安全性のみを考え、車の流れはおざなりになり、経費のかかる信号機ばかりの道路ができています。
小松駅前の道路を見れば一目瞭然だと思います。道路幅のみが広くなり、信号機がないと渡れなくなって、お年寄りが横断歩道を渡りきる前に信号が変わってしまい、道路の真ん中で右往左往している姿が見受けられます。これにより、街歩きができなくなり、生活圏を分断しています。私は、駅前の道路にもラウンドアバウト設置が可能だったと思います。ラウンドアバウトを設置できるにもかかわらず、設置しない交通行政に異議を唱えます。将来子どもたちが大きな負担を強いられる行政を私は反対します。この事態に危機感を持っているのは私だけでしょうか?海外へ行ってみてください。環境重視のほとんどの先進国はラウンドアバウトですよ!
私は北欧4ヶ国を旅して、どの国の人々も実に落ち着いた国民性だと思いました。社会保障制度が充実しているのが理由だとも思いますが、そればかりではなく、交通システムが充実しているのも一要因かなと思います。北欧4ヶ国の旅行記は次回以降に譲ります。乞うご期待!!
ラブ小松! 不動産遊民
都市研究家 調(しらべ) 亮(わたる)