サンサンコーナー
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不動産のお話
私の干支である戌年もいよいよ残り一ヶ月、師走の月となりました。何かと慌ただしい年でしたが、丁度72周目も過ぎようとしています。
振り返ってみますと本当に良い時代(昭和・平成)を過ごさせて戴きました。
それはまず何よりも平和であったということです。
私たちは何気なく過ごしていますが、この平和ということは本当に大切なことで不動産が価値を持つのも平和なればこそです。
内戦なんかがあるシリアを例にとってもお分かりのように、砲撃された町並みはもう誰も住めなくなり、古い町並みにすらも住めなくなり、人々は難民になってしまいます。
不動産というものの実態は平和により人と人との繋がりによって成立しているといっても過言ではないと思います。
東京のように人が集中する場所にこそ価値が出来るということで、本当に平和で良い時代を過ごせたと思います。
また、経済も人口増加により右肩上がりの時代で、努力さえすればそれに報われて収入も増え、地位も上がっていくという具合に非常におおらかな時代でした。
また技術力もすぐれていて、中国・韓国等に輸出し経済的に繁栄していました。
今は中国・韓国に比べ技術的に劣り、段々と日本の国力が衰えつつあります。今後は日本経済自身が縮小し、これからの若者は苦労するだろうなと取り越し苦労かもしれませんが心配です。
そういう意味においても我々は本当に良い時代を過ごさせて戴いたと思います。
今や世界はグローバル化の時代を迎え、これからの世界の舵取りは非常に難しい時代を迎えると思います。そんな中では、政治が高等な判断をしなければならないと思います。しかし、そんな能力を磨いているのでしょうか。
今の日本の若い人たちは平和・豊かさの中で生まれ育ち、研ぎ澄まされた学びをおろそかにしています。海外に学ぶということをしていない、また海外に出ていかない、行けない日本の若者が実に多くなって嘆かわしい限りです。
アメリカのハーバード大学や、コロンビア大学に遊びに行った時に、中国・韓国の人の卒業生が実に多いのに比べ、日本人の卒業生が実に少なくなってきている現実を見、このグローバル化の時代に日本人は活躍していけるのか心配になりました。
私たちは島国の中で自分たちの生き様を示してこれた事は実に幸せでした。
この続きは次回にまわしたいと思います。
不動産遊民
都市研究家 調亮